女生徒 2022
SCOOLGIRL 75min
Written & Directed by YURIA MATSUSHITA Costume Design & Choreography by ERIKA MATSUSHITA
Inspired by OSAMU DAZAI's novel SCHOOLGIRL Lighting Design by MILO
Sound Engineer NATSUKO YOSHITAKE Sound Design by YUYA SHITO
Piano MAGDALENA ZUK & SHINICHIRO SUDO
Cast BENI NISHIHARA, AYAKA INOUE, YUIKO OMACHI, YUZUKI SHINMARU, HIYORI HAMADA,
KOTOKO OMACHI, AN NISHIHARA, HANAE SEIKE
SYNOPSIS
文豪、太宰治の瑞々しい感性とTORANOKOのアーティスティックな情熱と個性がせめぎあう
未来への創造のはじまり…
『女生徒』(1939)は、川端康成に絶賛された太宰治の代表作。この作品は、太宰のもとに送られてきた一冊の日記が題材となっている。
「女生徒」はたった一日の物語。母親とふたり暮らしの14歳の主人公が朝、重たい目を開けたその瞬間から、私たちは彼女の感情のジェットコースターに乗りこむことになる。“朝は意地悪。悲しいことが、たくさんたくさん胸に浮かんで、やりきれない”と彼女は嘆く。 彼女の朝の考察は特に、夢想的で形而上学的、耽美的なものである。
彼女は気まぐれな語り手で、空想にふけったり、突然気分が変わったりする。彼女の内面は、主に想像力と衝動に支配されていて、母親のことを気に食わなくなったかと思いきや、急に愛おしくなってくる。彼女は日常のふとした瞬間に、自分が少女から大人になっていく虚しさを感じる。一日が進むにつれて、語り手は自分を取り巻く世界と、その中での自分の位置づけについての切迫した疑問にますます目を向けるようになる。
この物語は、思春期のどこか道中で瓶詰めにされた少女以外、ほとんど何も老化していないようだ。